こんにちは。
経済アナリストでもあり、獨協大学の経済学部教授でもある森永卓郎さんは
仕事の忙しさから自分の体の様子がおかしいと思いつつも放置していたそうです。
診察の結果、重度の糖尿病と診断され
余命半年
失明まで3か月
の宣告を受けたそう。
その後投薬治療を経て、ライザップと医師5名による協力体制のもと
糖質制限を行い、見事2か月半で25キロの減量に成功しました。
現在も失明することも命を落とすこともなく、存命中です。
この内容は各メディアで取り上げられ、内容も
「糖質制限ってすごいね!」
という趣旨なのですが、このブログもその内容ではあまり意味がないので、
いくつかのメディア記事を引用しつつ、糖尿病に至った経緯、原因について焦点を当てていこうかと思います。
早速見ていきましょう
忙しくて食生活を気にする余裕もなかった
まず、森永さんが糖尿病になった原因を見ていきましょう。
インタビューを受けてご本人がおっしゃっていることは
- 過密スケジュール
- カロリーも含めた糖質の過剰摂取
この2点があげられます。
よくあるといえばよくある糖尿病の原因ですね。
すこしインタビューを見てみましょう。
――減量前の食生活はどうだったのですか?
もうメチャクチャでした。1日5食で間食も多く、甘いコーラを5リットルぐらいガブ飲みしていました。だいたい毎日6000キロカロリーは取っていたと思います。一番ひどかったのは2003年からの5年間ぐらい。ラジオの帯番組をやっていたため、深夜2時半ぐらいに起きて、そのまま夜中の12時ぐらいまで働く生活でした。しかも1年間を通じて1日も休みなし。肉体的には極限状態でした。常に睡魔との闘いだったため、目を覚ますためにも少しでも時間があると食べ続けていました。それが積み重なって、入院が必要なほど重度の糖尿病になっていたのです。
すごい量を食べていますね…
仕事が忙しくブラック企業に勤めているのかと思うほどハードスケジュールをこなしていた森永さん、仕事のストレスも結構あったのかと思います。
休みもろくにとれないので運動をする時間も全然取れなかったでしょうし、糖質を中心にしたカロリーを予想ですが実に6000キロカロリー。
コーラを一日に5リットルも飲む人になんか、私は今まで一度もであったことがありません(-_-;)
よくその状態で生きていたなあ、と感心してしまいます。
本人もつらくなかったのでしょうか。
いえいえ、ご本人にもきちんとなんかおかしいなと思うことがあったようです。
足がかゆくてパンパン、ケンケン足で移動
森永さんが体験した糖脳病の症状とは以下のようなものです。
「ふくらはぎがかゆくて、かいても治まらなくて、かき続けるうちに、今度は脚がパンパンに腫れ上がってしまったんです。歩けないほど痛かったけれど、忙しくて病院へ行く時間もとれないものだから、応急処置として脚を包帯でぐるぐる巻きにして、片足跳びで移動しながら、ラジオやテレビに出演していました」
「しばらくは“片足ケンケン”のまま仕事をしていたのですが、応急処置をしてくれた医師から『一度きちんと検査を受けた方がいい』と言われたんです」(森永さん)
「今振り返れば、歩けなくなるずっと前から、のどが異常に渇いたり、手足がしびれたりするといった自覚症状はありました。特にのどの渇きはひどくて、ペットボトルのドリンクを手放せず1日4~5リットルは飲んでいました。まさか糖尿病だとは思わなかったので、それもコーラやジュースばかり…」(森永さん)
糖尿病の症状が満載ですね。
まず、かゆみ、のどの渇き、これは高血糖状態が続くことによる水分不足が原因です。
高血糖状態が続くと体が血中糖度を調整しようとしておしっこを積極的に出させようとします。
おしっこが出るということは必然水分が足りなくなりますから、皮膚が乾燥し、かゆみが走るようになります。
また、むくみは糖尿病腎症によるもので、血液中のたんぱく質の量が多いために、血液中の水分が体の中にとどまろうとします。
最後の手足のしびれは糖尿病神経症という症状です。
原因ははっきりとはわかっておらず、ソルビトールという物質が原因であるという説、血管が詰まることによる神経へのダメージが原因という説などがありますが、どちらにせよ高血糖状態が根本的な原因ということがわかっています。
のどが乾いたらコーラを飲んで…
しかし、森永さんはこのような状態でも自分が糖脳病にかかっているとは思わず、水分不足を補うためにコーラを飲んだりしています。
これでは水分が入ってきてもそれ以上に糖質が入ってきていますから、その糖質を排出するためにまた水分が出ていきます。
高血糖状態の時に糖質が高い飲み物を摂るということは、
塩水を延々と飲み続けているのと同じことです。
楽になるどころか症状は重くなる一方。
さらに海水と違って糖質は甘くておいしいですから、飲んでいる本人は辛くなく、どんどん飲み続けてしまいます。
これが糖質たっぷりのジュースを飲む怖さです。
本人は自分がおいしいと思って飲んでいるわけですし、一時的に症状は治まるわけですからやめようなんてかけらも思わないわけです。
これは非常に怖いことです。
ですが、さすがに待ったがかかります。
限界の時が来ました。
眼底出血までしていても気づかなかった
診断されたのは2009年の出来事。
糖質まみれで太ってしまった結果、2009年に糖尿病と診断され、余命6カ月だと言われたんですよ。HbA1c(※1)が11.4、血糖値は400㎎/dlを超えていて、3カ月以内に失明すると。
他の記事ではこうあります。
いつものどが渇き、手足のしびれもありました。実を言うと、合併症で眼底出血を起こし、失明の危機だったのです
本人も気づかないうちに眼底出血まで起こしていました。
はっきり言ってすごいですよね。
- HbA1cが11.4%
- 血糖値は400㎎/dl
- 眼底出血により3カ月以内に失明の危険
- 余命半年
明らかに重度の糖尿病です。
言葉を選ばずに言うともう、ほぼ死にかけの状態です。
ここまでの状態では並大抵ではなりません。
森永さんはこの診断の後、投薬、ライザップなどで劇的に回復を遂げることになります。
ただ、なぜここまでひどくなるまで放置していたのか、いや
「放置できていた」
のか。
ここに糖尿病の怖さがあります。
糖尿病がサイレントキラーと呼ばれる理由
ご存知の方もいるかもしれませんが、
糖尿病は
「サイレントキラー」
と呼ばれています。
意味はそのままで「静かな殺し屋」
本人が気づかないうちに発症、進行し、気が付いたときには手遅れになるというのです。
糖尿病で初期から起きることに森永さんのように、手足のしびれやのどの渇きがあります。
ただ、手足のしびれは軽度なものですし、のどの渇きなんて暑さ寒さや寝起きやお酒のあとなど、色々な原因が考えれられます。
その中で、「あ、これは糖質をとりすぎているからだな」なんて普通の人は誰も気づきません。
森永さんのように「なんか最近よくのど渇くなー、なんか飲も」くらいの感覚しかないと思います。
そして糖質を普段からよくとっている人は森永さんのようにコーラなどを飲んでしまい、知らぬ間に自分で糖尿病を加速させてしまっているのです。
糖尿病は初期の状態ですと、生活が出来なくなったり、自ら医者にかかろうと思えるような症状はありません。
そのために重症化するまで放置されることが多く、重症化してしまうとなかなか取り戻しがきかない病気なのです。
まとめ
病状が静かに進行していき、患者本人もなかなか気づけない糖尿病。
もし最近以上にのどが渇くであるとか、皮膚のかゆみ、手足のしびれに心当たりのある方はぜひ糖尿病のチェックを行ってみてください。
医者にわざわざ行くのが面倒というのであれば、インターネットのサイトで簡易のチェックをすることも可能です。
どのみち早いうちに気づいて対処することが糖尿病への一番の治療といっても過言ではありません。
一度糖尿病になってしまうと一生の付き合いになってしまうので、早い段階から食い止めるようにしましょう。
糖尿病になると本人も周りも本当につらいです。
糖尿病患者が一人でも減ることを祈って。
本日もご覧いただきありがとうございました。