こんにちは。
糖質制限で必ず摂らなければならないものに
脂質とたんぱく質
この2つの栄養素があります。
脂質は言わずもがなケトン体の原料であり、エネルギー源になりえますから、
糖質を摂らないのであれば必然的に脂質でカバーする形になります。
そしてたんぱく質もとても大事な要素になります。
ただ、ここでたんぱく質についての批判があります。
たんぱく質を摂っていると体に害が出る
というものなんですが
果たしてどうなのでしょうか。
今日はたんぱく質についての批判のお話です。
たんぱく質に対する批判
たんぱく質を摂ると体に悪いのかどうか、という点においての結論ですが、
たんぱく質が体に悪いというのはあり得ません。
たんぱく質は体のあらゆるものの原料になりうるもので、
- 髪の毛
- 皮膚
- 筋肉
- 骨
- 細胞
- 血管
- 内臓
- 神経
など、簡単に言えば体のほぼ全部にたんぱく質が必要になります。
たんぱく質が不足して困ることはたくさんありますが、
たんぱく質をしっかり摂っていて困ることなどあり得ません。
たんぱく質が体に悪いと言っているのは、見当違いな批判と言えます。
こんなことを言うと、
「いやいや、タンパク質が悪いって言ってるんじゃなくて、摂りすぎが悪いんだよ!」
という意見をおっしゃる方もいらっしゃるかもしれません。
では、タンパク質の摂りすぎとはどの程度をさすのでしょう?
たんぱく質の摂りすぎの基準って?
たんぱく質を摂りすぎると体に悪い。
たしかにどのような栄養素であっても
基本的に過剰摂取は体にいい影響を与えないことはあるでしょう。
砂糖も塩も、あるいはたんぱく質でもそうかもしれません。
では、そのようなたんぱく質の摂りすぎのラインとはどこにあるのでしょうか?
一般的なたんぱく質の必要量
まずは必要なたんぱく質の量から考えてみましょう。
一般的に運動をせずに過ごしている人に必要なたんぱく質の量は
体重×1ℊ
と言われています。
60キロなら60ℊ、100キロなら100ℊですね。
あるいはトレーニングをしていて、筋肉を付けたい、
あるいは筋肉量が多い人は
体重×2ℊ
と言われています。
糖質制限を含むダイエットの場合、それに加えて筋肉の分解を防ぐために
もう少したんぱく質を摂らなければなりませんので、
私見にはなりますが一般の方でも体重×2ℊは摂った方がいいと思います。
過剰摂取のラインとは?
さて、過剰摂取のラインの話に戻りますと、
まず、一度に効率よく吸収できるたんぱく質の量は30ℊ程度までと言われており、
効率を無視しても70ℊ位までが限度と言われています。
それ以上を一度に摂ると吸収しきれなかったたんぱく質は
脂肪に変わってしまいますので、確かに注意が必要です。
では、仮にたんぱく質を一度に70ℊ摂る、これを摂りすぎのラインと考えてみましょう。
70ℊものたんぱく質を一度に摂ろうと思うとどのくらい食事が必要でしょうか?
先に言っておきますが、食事で摂るのは基本的に無謀といっていいでしょう。
理由は肉や魚から取れるたんぱく質は大体20%前後程度だからです。
サーロインステーキなら17%、かつおなら25%と、多くても少なくてもその程度に収まります。
仮にサーロインステーキだと約400グラム、
かつおなら300グラムを毎食摂らなければなりません。
一食だけならともかく、朝、昼、晩、お茶碗二杯分のかつおだったり、サーロインステーキを400ℊを毎食食べれますか?
普通は無理です、私でもきついです。
プロテインを付け加えれば可能かもしれませんが…
では、一日の総量としてのたんぱく質ではどうでしょうか。
これは江部医師のブログからの転載ですが、
1日に摂取する食事を評価する時、通常は総摂取エネルギーに対する、タンパク質・脂質・糖質比(PFC比)で計算しますので、食物繊維や水分などのエネルギーなしの重量はカウントしません。
牛サーロイン赤肉・生100g中には317kcal
水分55.9g、タンパク質17.1g、脂質25.8g
かつおの刺身100g中には114kcal
水分72.2g、タンパク質25.8g、脂質0.5g
です。
例えば1800kcal/日摂取したとして、PFCの比率は
スーパー糖質制限食なら、P:32%、F:56%、C:12% です。
タンパク質が32%なので、1800kcalの32%は576kcalです。
576kcal÷4kcal=144gとなります。
すなわち、スーパー糖質制限食で1800kcal/日摂取するならば、平均144g程度の純タンパク質を食べることとなりますね。
高尾病院の管理栄養士さんが出しているので、正確な数字だと思います。
端的に言えばスーパー糖質制限であれば1800キロカロリーの食事の場合
一日に144ℊ程度のたんぱく質を摂ることになるということですが、
スーパー糖質制限を長年実践している江部医師自身は体重が57キロ。
仮に江部医師がこの内容の食事をしているとすると
一日で体重の約2.5倍のたんぱく質を摂っていることになりますね。
ですが、巷で言われているようなたんぱく質の過剰摂取による弊害を受けている様子はありません。
また、高尾病院の患者さんにも同じようなことがありました、というような話も聞いたことがありません。
病院でやっていることですから、患者さんに異変があればすぐに対応するでしょうし、放置しておくはずがありません。
仮にそのようなことがあって江部医師が隠しているとしても、必ずどこかからもれるはずです。
まず、メディアが放っておかないでしょう。
糖質制限をたたく格好の機会ですからね。
ですが、それもありません。
以上を踏まえると一日のたんぱく質の過剰摂取ラインが仮にあるとしても、
もっと多くのたんぱく質を摂らないと過剰摂取とは言えないのだと思います。
持病がある場合は要相談
ただし、持病がある場合は要相談です。
批判のなかに
「腎臓に障害を持っている人が糖質制限をしたら、症状が悪化した!糖質制限は害がある!」
などという例を持ち出してくる人がいますが、それは確かにその通りかも知れませんが、少し極端。
まず、自分が持病を持っていることを自覚しているのであれば、かかりつけ医にきちんと相談すべきです。
以前の記事でも紹介しましたが、糖質制限をしない方がいい人、向いていない人というのは少なからず存在します。
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そのような人たちには一般の方の食事内容をそのまま当てはめることはできません。
それは糖質制限でなくても、病気の種類によって異なりますので糖質制限に限ったことではありません。
脂質をうまく代謝できない方や、腎臓機能が低下している人、インスリンの分泌量が少ない人、様々です。
そういった方々はご自身の体の状態が糖質制限をしても問題ないかどうかをしっかりと相談し、結論を出してから取り組むべきでしょう。
まとめ
最後に元も子もないことを言ってしまえば私は全然問題なく過ごしていました。
多分たんぱく質も普通よりも多く摂っていたでしょう。
私自身が2年間糖質制限をしている最中の食事はほとんどがお肉とお魚でした。
野菜は少なめでプロテインを朝飲んだりもしていましたが、
結局のところ体におかしいところは見られず、常に健康体でした。
あ、もちろん風邪を引いたりはしましたよ(笑)
ですが、その時も糖質を摂らずに過ごしていましたし、困ることもありませんでした。
最初はポカリ飲まなきゃーとか思っていたんですが、結局飲まなくても大丈夫だったので、糖質制限を続けることができました。
というか、批判している人って具体的な数字や根拠が全然ない…
あってもどこかおかしいものばかり…
本当に砂糖業界の回し者なのかなーって疑っちゃいますよね( ̄▽ ̄;)
とりあえず普通に糖質制限でたんぱく質を多めに摂ってても問題はありません。
そこだけ伝えれればOKです(笑)
皆さんの糖質制限がうまくいきますように。
本日もご覧いただきありがとうございました。