アメリカではインスリンの高騰で次々と人が…忌むべき資本主義の実態…

こんにちは。

 

 日本でも糖尿病患者の数は多いですが、アメリカにおいてもその数というものは決して少なくありません。

 

 その数は3000万人にも上ると言われていて、その問題はアメリカでも深刻化しているようです。

 

ですが、この糖尿病の患者さんたちが医薬品メーカーの横暴により次々と命を落とさざるを得ない現状はご存知でしょうか?

 

 もしかすると日本も無関係ではいられない日が来るかも知れません。

 

今日はそんなお話。

 

3分ほどお付き合いください。

 

高騰し続けるインスリン、死に続ける糖尿病患者

 アメリカでは以前から医療崩壊が叫び続けられています。

 

 それは医療費の高騰によるもので、訴訟リスクが高すぎるために医師が入る保険代が患者の保険代に上乗せされていることが一つの大きな原因ですが、

 

もう一つは製薬会社からのリベート(販売促進用の払戻金)

 

 アメリカ・ジョンズ・ホプキンズ大学のジェラルド・アンダーソン氏らが、処方箋薬剤給付保険の対象となっている特許で保護されたブランド医薬品79種の各国の価格差を調べました。

 ブランド医薬品というのは、ジェネリック医薬品のない薬のことで特許で保護されているためにその薬と類似したものはこの世に出回らず、特許を持っている会社の専売になる薬のことを意味します。

 

 その価格差ですが、日本・イギリス・カナダ(オンタリオ州)と比べたときのアメリカ国内のブランド薬の平均価格は、リベート前でそれぞれ3.4~4.3倍、リベート後で3.2~4.1倍高いことがわかりました。

 

 そしてなによりも平均価格に最大の差があったのは糖尿病の薬。

 なんとアメリカではイギリスよりも9倍高く、注射剤はイギリスの11.5倍、日本とオンタリオ州の8倍という価格差もあったというのです。

 そしてこの問題のせいで医療費どころか糖尿病の薬も買えなくなり、やむを得ず治療を停止せざるを得ず、最後にはなくなってしまう方が続出しているというのです。

 

インスリンが必要な人は740万人

 アメリカの糖尿病患者の数は3000万人ほどと言われていますが、そのなかで日常的にインスリンを打たないといけない人の数は740万人にも及ぶといわれています。

 

ですが、インスリンの高騰もとどまるところをしらず、

  • イーライリリー・アンド・カンパニーは2001~2005年の間に35ドルから234ドル
  • ノボノルディスクは2013~2019年に285ドルから540ドル
  • サノフィは244ドル~431ドル

と、この数年だけでも倍増している状態です。

 

 実態として、保険が効く人でさえ、728ドル(約8万円)の請求書を受け取る状態だそうで、捻出できずに死んでいく人が増えているというのです。

 

 インスリンを打つだけで保険を適用しても8万もかかるのです。

私も含めそのようなお金を延々と払い続けられる方などそうはいないでしょう。

 

やりすぎだけど止めることが出来ない現状

 製薬会社もボランティアではありませんから、利益は出さないといけません。

そこを否定するつもりはさらさらありませんが、あまりにもやりすぎです。

ただし、これは現状止めることが出来ないのです。

 

 2003年にアメリカでは連邦法として「メディケア処方薬剤改善、近代化法」という法律が定められました。

詳細は省きますが、これによって製薬会社は自由に薬の価格を吊り上げることが出来るようになりました。

 

 例えば2015年の9月に一つのニュースが大きな波紋を呼びました。

 米製薬会社「チューリング医薬品(Turing Pharmaceuticals)」の32歳のCEO(最高経営責任者)マーチン・シュクレリ氏が同年8月、ダラプリムというマラリアの治療薬の製造販売権を買収し、なんと、一晩で薬価を1錠13.50ドル(約1620円)から750ドル(約9万円)へ、実に55倍以上も引き上げたのです。

 

 シュクレリ氏の行為は大きな批判の的となりましたが、これは決して違法ではないのです。

 

 違法ではないから何をやってもいいのか!

 

 そういう声が多数派だと思いますし、私もそう思いますが、これはルールを決めたアメリカ合衆国そのものが悪いのだと私は考えます。

 

 資本主義においてもスポーツにおいてもルールの範囲内で出来る限りの工夫を行い、抜け道を探して他よりも有利に立とうとする。

それは当たり前のことです。

 

 サッカーでも本来はダメなことですが、審判の見えないところで服を引っ張り合ったり、痛くもないのに過剰に膝を抱えて転がってファウルをもらう様子などがあるでしょう?

私はあれが大嫌いなのですが、それでもルールの範囲内なのですから文句は言えません。

もしあれをなくすとするならば選手を批判するのではなく、それをまかり通らせているサッカー協会に対してルールの改定を求めなければなりません。

 

 ですので、同じ理屈で批判をし、改善を求める相手がいるとすればそれは製薬会社ではありません。

 命に関わる医療品に関してこのようなザルな法律を定めたアメリカ合衆国そのものに対して行わなければならないと思います。

 

なる前もなった後も自分で管理、自衛する

 幸いにして私たち日本人はこのようなひどい状況下にはおかれていません。

ですが、世の中には変わった方もいて、日本の健康保険制度を解体して、アメリカのような自由診療型にすべきだという人もいるようです。

 

 あり得ない話かもしれませんが、もし何十年後かの間にそのようなことが起これば日本でも医療費高騰の波が押し寄せてくることになってしまいます。

 

 ほぼ可能性のないことだとは思いますが、その時に私たちが出来ることは自衛する他ありません。

つまり糖質制限にたいする正しい知識を得て、自身で血糖のコントロールや食事管理ができるようになっておくのが一番だということです。

 

 糖尿病はなりやすい人なりにくい人様々ではありますが、ならないに越したことはもちろんありません。

 

 自分で糖尿病にならないようして、万が一なにかしらの原因でなったとしても対応できるようにしておきたいものです。

 

まとめ

 

アメリカの医薬品の高騰はとどまることを知りません。

 

それは法律を定めたアメリカそのものがどうにかするほかありません。

 

抜け道があれば何でもするのが資本主義の原則ですからその抜け道をしっかりとふさいでいただきたいものです。

 

 でなければ糖尿病患者を含め多数の人の命が他国との戦争でも飢饉でもない自国の法律によって死に追いやられてしまうのです。

 

私たちにできることは何もありませんが、そのようなひどい現状であることだけは知っておきたいものです。

 

皆さんが健康でありますように。

 

本日もご覧いただきありがとうございました。

  • この記事を書いた人

bisha

ダイエットにちょっと詳しい人。 過去にレコーディングダイエットで10キロ、糖質制限ダイエットで10キロやせた経験あり。 主にダイエットに役に立つ情報をお届けしていきます。

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