こんにちは。
今日は、体は何が何でも糖がないと生きていけないんだ、というお話です。
私を含め糖質制限を過去に実践したことがある人、今現在も進行形として糖質制限を続けていらっしゃる人、これから糖質制限をしようかな、と思っている人、色々な方が糖質を摂らないことに関心を向けています。
ただ、体には絶対に糖質が必要な理由があるのです。
そのために体は無理やりにでも糖を作りだしていきます。
それは何故でしょうか。
さっそく見ていきましょう。
何が何でも糖質を必要とする体のあるもの
さて、さっそく本題ですが、糖質を作りだすということは普通に考えれば糖質をエネルギーとして使う何かがあるはずです。
そのために体は糖新生という機能を持ち合わせています。
糖新生は体のアミノ酸など、糖でないものから糖を作り出していく機能のことを指します。
通常、糖は解糖系とはほぼ逆の過程をたどって作られます。
通常は糖は様々な過程を経てピルビン酸という物質にまで変換され、最後にエネルギーとなります。
ですが、糖新生はそのピルビン酸を逆の過程をたどって糖にまで戻します。
ここまでして糖を作りだす必要性はどこにあるのでしょうか。
答えは赤血球がもっていました。
糖以外はエネルギーにできない赤血球
赤血球は酸素を体中に運んでくれる小学生でもしっているおなじみの細胞のひとつです。
この赤血球は驚くべきことに糖以外はエネルギーとして使用することはできません。
理由はミトコンドリアを持ち合わせていないことにあり、さらにミトコンドリアを持ち合わせていない理由は運べる酸素の量を増やすためだというのです。
要らない荷物は捨てて、出来るだけ必要なものだけを運ぼうという進化なわけですね。
そのため、糖質制限などをして外部から糖質が取り入れられなくなると、赤血球はエネルギー不足になり、そのままだと私たちは窒息して死んでしまいます。
それを防ぐために体は糖新生を行って、赤血球がいつも通りきちんと働けるようにエネルギーを供給してくれていたということなのです。
糖を摂る必要はあるのか?
では、体がわざわざ糖を作り出さなければならないほどに必要なものだとするならば、私たちが行っている糖質制限はしない方がいいのでしょうか?
実は糖質を摂ることが正解だったのではないでしょうか?
答えは否。
私たちは引き続き糖質制限を続けていっても構いません。
何故なら糖のみをエネルギー源とするのは赤血球のみであって、それは糖新生を行うだけで十分に賄うことが出来るからです。
ミトコンドリアという単語が出ましたが、ミトコンドリアは糖質をエネルギー源とすることも出来るのですが、おなじみのケトン体も同時にエネルギー源として活用することが出来る機能を持ち合わせています。
ですので気を付けるとするならば、赤血球のエネルギー不足よりも、ケトン体不足による体全体のエネルギー不足の方を気にした方がいいのです。
そのためには脂質をしっかりと摂ること。
摂りすぎはもちろんよくありませんが、ケトン体の原料となる脂質をしっかりと摂りながら糖質制限を行っていきましょう。
まとめ
いかがだったでしょうか。
人体の進化とは実に不思議なものです。
酸素を運ぶことに特化するためにミトコンドリアを捨てて、糖のみをエネルギー源とし、体はその赤血球をサポートするために糖新生という機能を手に入れる。
結果だけをみれば実に都合よくできた進化方法ですが、その実色々な過程があり、現在の我々の体の仕組みが一番効率よく生き残れる仕組みだったのだろうと思います。
今日は体が糖を作るのをやめない理由でした。
本日もご覧いただきありがとうございました。