こんにちは。
糖尿病の患者の主な割合は肥満の方がとても多く、世界でも日本でもそれは同じことです。
ただ、日本人の場合、諸外国よりも痩せているのに糖尿病になっている方の割合が多いのです。
それは今回ご紹介する脂肪筋の存在が一つ関わっているのかもしれません。
脂肪筋とは
脂肪筋という言葉はあまり聞きなれない言葉かもしれません。
脂肪筋とは筋肉の間に脂肪が入ってしまうことを指し、これは異所性脂肪と呼ばれています。
脂肪には2種類あり、
正所性脂肪
と
異所性脂肪
に分かれます。
正所性脂肪は皮下脂肪、内臓脂肪のことを指し、ここに脂肪がつくことは全然自然なことです。
対して異所性脂肪は本来つくはずのないところにつく脂肪で、これは皮下脂肪などに蓄えきれなかった脂肪がついてしまう脂肪のことで、筋肉の他に心臓、膵臓、肝臓などにも就くことがあります。
簡単に言えば霜降り肉をイメージすればいいでしょう。
赤身肉の間に脂肪がこれでもかと入っていますが、本来であれば赤身だけなのが本来の姿なのです。
そして、異所性脂肪がたまりすぎると病気になります。
有名なもので言うと脂肪肝が有名ではないでしょうか。
これは肝臓に異所性脂肪がたまりすぎた結果、肝臓の機能に影響が出てしまうというものです。
対して脂肪筋はそれ自体にはそのままでは特に筋肉に影響が出るといったことは基本ありません。
脂肪が筋肉の間に挟まってはいますが、それでも筋肉はしっかりと動くのです。
ただ、放っておくと動脈硬化や糖尿病の原因になってくるものなので要注意です。
脂肪筋は瘦せ型の人ほど注意
脂肪筋、異所性脂肪というものは痩せていて、たくさん食事を摂るけれどあまり太らない人ほど要注意です。
なぜかというと異所性脂肪は皮下脂肪に蓄えきれなかった場合に蓄えられる場所ですから、はたから見た場合に異所性脂肪に気づくことはほぼ不可能です。
そのため気づかぬうちに異所性脂肪がたまりすぎ、糖尿病になってしまう人もいるのです。
特に私たち日本人は皮下脂肪を蓄えることが苦手な人が多い民族でもありますから、
痩せているからといって食べまくっている人は知らずに異所性脂肪がたくさんついてしまっているかもしれません。
では、脂肪が筋肉の間に入り込むと何が起こるのでしょうか。
運動をすると血糖値が上がりにくい、コントロールが良好になるという話をよく聞きますが、
それは筋肉が糖質を摂りこんでエネルギーに変えることで血糖値が上がりにくくなっているのです。
ただし、脂肪が筋肉の間に入り込んでしまうと筋肉が糖質を摂りこむ邪魔をしてしまうのです。
これはインスリン抵抗性の悪化につながります。
また、脂肪毒性というものもあり、これも同じくインスリン抵抗性を上げる原因になってしまいます。
そのため脂肪筋がひどい人になるとインスリン抵抗性が上がってしまい、糖尿病リスクもその分上がってしまうということになります。
脂肪筋の対抗策は?
脂肪筋の一番の対抗策は持久力運動です。
そんなに激しいものでなくてもかまいません。
人と話しながら出来る程度のジョギングなどを継続的に行うことで脂肪筋は消費されていきます。
一番よくないのは一回だけやってつらいからと単発的にやったり、たまにガッツリやってまとめてやった気分になることです。
その一回に意味がないとは言いませんが、人間の食事同様、運動も併せて継続していくことで効果は現れます。
一度だけヘルシーな食事をしたり、絶食したからといってその後また以前の食事に戻しても意味はありません。
運動も同じく軽くでいいので継続して行うこと、これが一番大事になってきます。
そのほかにも一気に食事を食べてしまうドカ食いなども脂肪を一気に蓄える原因にもなるので、イライラしたかといってドカ食いをしてしまうのはよくありません。
食事はゆっくりと食べるのが一番いいのです。
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まとめ
意外かもしれませんが、異所性脂肪が全くない人という方はそこまでいません。
私たちより何倍も動いているアスリートでも異所性脂肪はついています。
ただし、運動をしているアスリートは脂肪筋があったとしてもインスリン抵抗性がよく、運動をすることによるインスリン抵抗性が改善するということを証明してくれています。
運動をせずに健康であれば一番楽でいいのですが、した方がいいのもまた事実。
やれる範囲でいいので、少しずつ運動を取り入れていきましょう。
皆さんが健康でありますように。
本日もご覧いただきありがとうございました。