こんにちは。
普通一般的に肥満体系の人というのは
- ご飯大好き
- 寝るギリギリまで何か食べてる
- 普通の人の倍は食べる
などなど、
はたから見ていて
「あーこいつはそりゃ太るわ」
と思わず納得してしまうような食生活を送っている人が多いです。
そんな人は太るのも当たり前ですが、
食べないように食事制限を加えると
風船から空気を抜いたように痩せていくパターンが多いです。
でも、そうじゃない人もいるんです。
そんな人はある特異体質かもしれません。
今日はそんな特異体質のお話。
さっそく見ていきましょう。
あなたの遺伝子はスペシャル遺伝子?
気になるその特異体質の持ち主の方というのは、こんな特徴があります。
- 食べなくても痩せない
- 同じような体系の人と同じような食事を摂っていてもその人だけ太る
単純に言えば
太りやすく痩せにくい体質
の持ち主と言えます。
なぜこのようなことが起こるのでしょうか。
それは人間の進化の証
ものすごく昔の原始時代にまでさかのぼった時、人間の食糧事情はお世辞にも安定しているとは言えませんでした。
農業が始まる以前の狩猟をして暮らしていた時代です。
その時代は獲物が取れれば問題ありませんが、獲物が取れなければ何も口にすることが出来ず、ただ我慢するしかありませんでした。
食べれたり食べれなかったり…
安定しない食糧事情を抱えたまま長い年月が経ちました。
そんな時代が長く続いた結果、一部の人間に変化が起きました。
その一部の人間は
食事を多くとらなくても普通通りに活動でき、
食糧が少ないときでも活動が鈍りにくい
特長を持っていました。
つまり、現代風にいえば
燃費の良さが尋常じゃなくいい
ということになります。
他の人間と同じ食糧を摂っていても他の人間より多くの脂肪を蓄え、
他の人間と同じ飢餓状態に陥っても脂肪の消費を減らす。
これは原始時代において画期的な出来事です。
「従来の車より燃費が2倍いい車が開発できましたー!」
って聞けば、
「うおーすげえ!!」
ってなりますよね。
そう、この遺伝子はとても特別でスペシャルな遺伝子なのです。
さて、そんなすごい遺伝子。
その遺伝子の名前は
倹約遺伝子
と呼びます。
この遺伝子を持つ人間は飢餓の時には食料を仲間に分け与え、食料があるときは効率よく脂肪を蓄え、集団の維持に役立っていたはずです。
そのおかげで人間は飢餓を耐え抜き、現代にいたるまで生存競争に勝ち抜くことが出来たのです。
現代においてはただの害悪?
ただ、この倹約遺伝子。
現代社会においては申し訳ないのですが、少しばかり邪魔者になってしまってます。
それはこの遺伝子を引き継いだ方たちが今現代において肥満に苦しめられているから。
現代社会は飽食の時代とまで言われるほどご飯に困らない時代になりました。
コンビニでもスーパーでもどこででも簡単にカロリーが高いものを摂ることが出来、飢えてしまうことなどよほどの例外を除いてありません。
倹約遺伝子を持っている人もいない人も同じ量の食事を摂り、生活することができます。
そうなると事情は大きく変わってきます。
倹約遺伝子を持っている人よりも持っていない人の割合のほうが多いので、
食事の基準や基礎代謝のカロリー計算などはそちらの人たちを基準に考えられてしまいます。
そうすると、倹約遺伝子を持っている人からすれば
- 食事のカロリーは余計に摂らされる
- 運動のカロリーは控えめに計算される
と気づかないうちに太るような生活を送ることになってしまいます。
そんなわけで、倹約遺伝子の別名は肥満遺伝子と呼ばれています。
せっかく進化の過程で手に入れた能力なのにひどい名前です。
倹約遺伝子の効能
倹約遺伝子は現在に至るまでに50種類を超える数が発見されています。
日本人は倹約遺伝子を持っている人の割合が世界でも高く、
実に
3人に1人が倹約遺伝子を持っている
と言われています。
この割合は世界で3位です。
また、倹約遺伝子をどれだけ持っているかによって太りやすいかどうかが決まってきます。
一般の人の1日当たりの基礎代謝量は、男性は約1500kcal、女性は約1200kcalです。1種類の倹約遺伝子を持つ人は、1日の基礎代謝量が200kcal減少します。また、2種類の倹約遺伝子を持つ人は、300kcalも減少し、太りやすくなります。
この引用からわかることは、
1種類の倹約遺伝子を持っていると
基礎代謝が
- 男性なら約13.3%
- 女性なら約16.6%
それぞれ落ちる。
2種類の倹約遺伝子を持っていると
基礎代謝が
- 男性なら約20%
- 女性なら約25%
それぞれ落ちる
ということになります。
割合で表すと結構すごいですよね。
特に日常生活において他の人となーーーんにも変わらない毎日を送っているだけなのに、倹約遺伝子を持っているというだけで2割近くも余計に動かないと消費カロリーが追い付かないのです。
社会人だと結構大変です。
ジョギングを毎日30分行ってやっと他の人と同じ消費カロリーなんですから。
(ジョギングのカロリーは30分で240カロリー)
そりゃー太りやすくもなりますよね。
そしてこれがもろに出た事例が世界であります。
ピマ・インディアンの悲劇
ピマ・インディアンという人たちがいました。
彼らは1万5千年から2万年前に、アジア大陸からベーリング海峡をわたり、アメリカに大移動した人達の子孫です。アリゾナの砂漠に住み、ごくわずかな農耕だけで、ほとんど狩猟採集生活を続けてきました。
19世紀の末、ヨーロッパ人が現れ、彼らの土地を奪って保護区に入れ、食糧とお金を与えました。荒野をかけまわって暮らしていた人々が、体を動かさない生活するようになった結果、急速に肥満や糖尿病にかかったのです。
この事例から察するにピマ・インディアンのほとんどは倹約遺伝子を持っていたのであろうという想像ができます。
また、
ピマ・インデアンだけでなく、古くからの狩猟採集生活を長く続け、急速に現代文明に接して、豊富な食糧に恵まれた民族が同じような健康状態になっていて行きました。これを「新世界症候群」と呼ぶようです。
というように、狩猟生活を長く続けていた人たちほど倹約遺伝子を持っている率が高く、そういった人たちが現代的な生活を送り始めると急速に糖尿病や肥満に陥ってしまったのです。
今では遺伝子を調べることも出来る
「じゃあ、私って実は太りやすいんじゃ…!」
と思ったそこのあなた。
ちょっと自分の遺伝子を調べてみませんか?
「…は?」
と思われたかもしれませんが、
今では自分の遺伝子を調べることが出来るようになっています。
倹約遺伝子を持っているかどうかだけでなく、
- 自分の太り方
- 肌のタイプ
- 疾患リスク
などなど
色々なことが簡単にわかるようになっています。
少しお金はかかりますが、一生に一度のことですから試してみるのもいいかもしれません。
遺伝子配列は一生変わりませんから、2回、3回と何度も調べなくてもいいので楽チンです。
まとめ
いかがだったでしょうか。
倹約遺伝子、また人間がサバイバルな環境で生きていくようになればまた活躍してくれるのでしょうか・・・
肥満遺伝子なんて不名誉な名前までつけられてかわいそうではありますが、
現代においては厄介なことは確かなので仕方ありません…
ちなみにこれとは逆にどれだけ食べても太らない人
という体質もあるようです。
その方たちは痩せの大食いとか呼ばれていて、
燃費が悪い分現代社会に適しているとも言えます。
私ですか?
普通に105キロまで太れる人です(笑)
今では82キロですけどね、いやー減ったなー(笑)
遺伝子の話に戻りますが、本当に気になる方は一度調べてみることをお勧めします。
上のリンクのキットはガンの可能性とかも調べてくれるらしいので面白い結果が見れるかもしれません。
私も機会があればやってみようと思います
皆さんが健康的な生活を送れますように。
本日もご覧いただきありがとうございました。