こんな疑問に答えます。
糖質制限ダイエットは効果もありますし、ボディビルダーやフィジーカーなどコンテストに出る方達も実践しています。
ただ、巷では
「過度な糖質制限は危険だ」
「糖質制限のやりすぎはよくない」
と主張する人がいます。
はっきり言って間違いだらけの情報なので今日はそれを正したいと思います。
糖質制限のやりすぎ、過度な糖質制限は危険?
では、まず過度な糖質制限はよくない、糖質制限のやりすぎは危険だ、と主張する人たちの意見を聞いてみましょう。
何事も一方的な判断はよくありませんので、いったんは相手の意見を聞いてみるのが大事です。
過度な糖質制限が危険だと主張する人たちの意見
では、大体で同じなので過度な糖質制限がダメだという人たちの意見を聞いてみます。
いわく
- エネルギー不足になって筋肉が落ちる
- エネルギー不足になって集中力が持たない、物忘れがひどくなる
- エネルギー不足になって立っていられない、ふらふらする
- 危うく半身不随になるところだった
- 糖質を過剰に摂取するような体質に変化してしまう
- 糖質を摂ると血糖値が急激に上昇してしまうようになる
大体こんなかんじ。
まあ、勉強不足も甚だしく、よくもこんな適当なことをいえるもんだなあと感心してしまいます。
当たり前ですが全部間違いです。
正しい知識をもって糖質制限をしていればこんなことは起きません。
いずれも糖質制限を間違えて理解し、誤った方法で取り組んだために起きたことなのです。
糖質制限のやりすぎは全然OK。過度な糖質制限、その正体はカロリー不足
さて、すごい簡単なので糖質制限が危ないという人たちが言っている内容がどれだけ間違えているかという話ですが、これはものすごく単純な理由です。
それは深刻なカロリー不足です。
しかも糖質も脂質も制限した、いわば断食状態を長く続けているのと同じ状態で非常に危ないダイエット方法です。
糖質制限に必要な条件をおさらいしてみると、こういう訳のわからないことを言っている人たちは全くそのルールを守っていなかったり、きちんと理解していないことがわかります。
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糖質制限のルールをおさらい
糖質制限のルールは以下の通り。
ここでの糖質制限は糖質制限の第一人者でもある江部医師が自身の高尾病院で患者さんに指導している中で一番効果が高い【スーパー糖質制限】でのルールとしています。
- 一食の糖質は20g以下
- 一日のトータル糖質摂取量は60g以下
- 脂質はしっかりと摂る
- 甘味料はOK(エリスリトール推奨)
- 食事量をむやみに減らさない
- カロリーは気にせずしっかりと食べる
こんな感じ。
他の糖質制限でも大体のところはおなじですが、どの方法でも共通していて無茶苦茶重要な部分が最後のところ。
このカロリーに関して江部医師はこういってます。
「(一般的な摂取カロリーを超えなければ)カロリーは気にせずどんどん食べたほうがいい」
と。
これは糖質制限が誤った実践方法で行われることを予見した上でこう発言されていることがわかります。
つまり、もともと
- ダイエット=食べ物を減らす、カロリーを減らす
という観念が根付いいてたために、
- 糖質制限ダイエット = 従来のダイエット方法+糖質も制限するダイエット
という誤解が生まれているのです。
この状態では体は深刻なエネルギー不足に陥ってしまうため、筋肉は分解され、脳は糖質の供給もケトン体の供給も止まりますから集中力が落ちてしまいます。
食べ物がろくに食べれていないのですから体も満足に動かすことはできず、内蔵の代謝も下がります。
まあ、簡単に言えば過度な糖質制限とか、糖質制限のやりすぎとかって言ってる人たちの大半はただの絶食状態を糖質制限の一種だというちょっと可愛そうなレベルの勘違いをしているわけですね(;´∀`)
糖質制限をしても糖質が過剰に吸収するような体質にもならない
それから、こちらも当たり前ですが、糖質制限をしばらく行っていたからといって糖質を過剰に吸収するような体質になることもありません。
ただ、実際に糖質制限をやめた直後は一時的にそのような状態になることは実際にあります。
肝臓のグリコーゲンが空っぽですので、珍しく入ってきた糖質を逃がすまいと吸収率が上がるのです。
これは糖質をたまのごちそうと思えばわかりやすいでしょうか。
私たちも、たまにお寿司とか焼肉とか普段いかないような美味しいところに行くとついつい食べ過ぎてしまいますよね?(笑)
それと同じで体も長い間糖質が入ってこなくて、たまに入ってくるとちょっとがっついてしまうのです(;´∀`)
ただ、これは長く続きません。
お寿司や焼肉はたまに食べればうれしいですし、ちょっと食べ過ぎてしまうこともありますが、毎日続くとさすがに適量だけでよくなりますよね?
それはなぜかというとごちそうの味に慣れてしまうからです。
体も同じで、糖質がたまーに入って来るときはたまのごちそうなので食べ過ぎてしまいますが、毎日同じように糖質が入ってくるようになると必要以上の糖質は吸収しません。
ためて置ける糖質の量は十分に確保できているので、それ以上に吸収しても意味がないことを体は知っているのです。
糖質を処理する機能のことを糖耐能といいますが、これも糖質を摂らないと落ちる、なんてことはありません。
常識的に考えればすぐにわかることですが、人間が野生に生きてきたころに糖質が取れることはまれでした。
そのような状況の時にたまにとれる糖質をうまく処理できなくなる、なんてどう考えても不自然なことじゃないでしょうか。
正しい糖質制限をしているとエネルギー不足とかありえない
はっきり言っておきますが、糖質制限をきちんと実践しているならエネルギー不足になることとか普通にありえません。
糖質制限では糖質の代わりに脂質をエネルギー源とし、脂質をたくさんとるようにします。
その割合は
- 脂質・・・60%
- たんぱく質・・・30%
- 糖質・・・10%
このくらいがっつりと糖質を下げる代わりに脂質を摂るようにします。
要は肉や魚をしっかりと取る、あるいはオリーブオイルやMCTオイル、ナッツ類などの良質な資質を意識して摂ることによって糖質をなくす、糖質がなくても十分元気に生きられるようにするという状態を目指します。
脂質はケトン体とという物質にかわり、糖質の比にならないくらいエネルギーを体に充満させてくれます。
それに脂質がエネルギー源ですから、外から入ってくる脂質とは別に体の脂肪もエネルギーに代わります。
体の脂肪の量はおなじく体に蓄えて置ける糖質とは比べ物にならないくらい量が違いますから、エネルギー源が枯渇してしまうこともありません。
これは以前の記事でお伝えした通りです。
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カロリーで計算すると体に蓄えておける糖質の量というのはたった1200kcal。
女性の1日分のカロリー程度にもなりません。
男性なら半日分程度です。
対して脂質、つまり体の脂肪はカロリーで計算するとなんと108,000カロリーにもなります。
10万8千カロリー、間違いではありません。
これだけのエネルギーであれば最悪1週間近くなにも食べなくても生きていくことができます。
それに脂肪を直接的なエネルギー源とするため脂肪も落ちやすいため、糖質制限は痩せやすいダイエットと言えるわけです。
ただし、糖質をふんだんにとっている普段の生活では脂肪をエネルギーにすることはありません。
体は 糖質 → 脂質 の順番で消費していくからです。
それに、体の脂肪とは別に外からも脂質をとってあげないと、体は生きていくために省エネモードに入るため使えるエネルギーを制限しだします。
なので体も動かしにくくなりますし、無理に動こうとするとエネルギーが足りないのでフラフラしますし、頭も働きません。
当然です。
体の脂肪はいわばエネルギーの貯金で、食事の脂質は毎月の給料と思えばOK。
あなたが来月から収入がなくなって貯金を切り崩して生きていかないといけなくなったら、生活の質を少し落としてでも節約を図るでしょう。
体も同じです。
極力エネルギーを使わない、動かそうとしないことで節約を図るわけです。
それなのに無理に動こうとしたら絶対倒れますし、パフォーマンスも落ちます。
このため、糖質も抑える、脂質も抑える、と言った絶食状態に近いようなダイエット方法を行うことはただ体を危険に晒しているだけの意味のないダイエット方法と言えるわけですね。
結論:糖質制限をやりすぎても全然OK。むしろ中途半端にすると効果が薄くなる。
と言うことで結論ですが、糖質制限はやりすぎで全然OKです。
むしろゆるくやったり、中途半端にやめたりすると効果が減るので、しっかり痩せたい人はむしろ糖質制限をより厳しく、それこそ「やりすぎだ」と言われるくらいやるべきでしょう。
もちろん、食習慣の問題などがありますから一概には言えませんが、極端な話糖質は0まで落としても問題はありません。
それはケトジェニックダイエットやアトキンスダイエットなど、糖質制限の中でも特に厳しいと言われているダイエットでの成功例が多々あることから見てもはっきりとわかります。
アトキンスダイエットなどは一日の糖質量はたった20gですもんね(;´∀`)
古代では糖質なんかないのが当たり前、でも人間は糖質に対して進化した?
昔の自然界で生活していた人間たちは糖質を摂ることの方がまれ。
先ほども書いたようにたまに食べることが出来る糖質は普段食べる日常的な食事というよりもむしろたまに食べるケーキのようなご褒美的な存在だったのです。
なので、糖質が取れない毎日の方が当たり前。
今のように毎日3食、好きなようにお米やパンが食べられる方が本来であれば異常なのです。
ただ、こういうとこんな反論が返ってくることがあります。
「数十万年前もの食生活を持ち出して現代の人間に当てはめるのはおかしい」
「人間はきちんと糖質の生活に適応しているから、むしろ糖質を摂らないと体に悪い」
確かに人間が農耕を始めたと推測される最古の記録がイスラエルにある2万3千年前。
本格的に農業を始めたのが7千年前とされています。
私たち人間個人の感覚でいえば確かに7千年もあれば進化しそうだよな…と思うかもしれません。
ですが、それならなぜ平安時代の貴族、藤原道長は糖尿病になったのでしょうか?
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あるいは夏目漱石は糖尿病になったのか?
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さらには現代でも糖尿病は世界的に非常に問題視されている病気でそれは日本だけにはとどまりません。
それは何故か?
その答えは簡単で人間は糖質に対して進化などしていない、あるいは進化しているがほとんどしていないに等しいくらい少ししかして進化していないからです。
なぜ進化していないかというと、それは7千年や2万年程度の歴史では人間が歩んできた700万年には遠く及ばないからです。
農業が始まって人間が糖質をよく摂るようになったのは人間全体の歴史でいうとわずか0.1%程度の長さでしかありません。
残りの99.9%は野生の世界の中でいつ糖質がとれるかわかったものではない、そんな生活をしていたわけですね。
1000倍もの長さの生活環境の違い。
人類の700万年の歴史のうち、6,993,000年の間は糖質がほとんどなかったのです。
その後の7000年だけが糖質を摂るようになりました。
この尺度で考えれば人間が糖質に適応するなど普通に考えて無理があるのです。
もっと言えば今のように糖質過多の食事が上流階級だけではなく、一般人も摂れるようになったのはせいぜいここ100年程度ですし、科学技術の発展によってより純粋な糖質が安価に手に入るようになったのはここ数十年程度でしょう。
数十年程度で進化するなど常識的に考えてありえません。
なので、現代で糖質制限などと呼ばれている食生活こそが本来の人間の食生活に限りなく近いものである、と江部医師などは言いますし、私自身もその理屈に納得がいっています。
まとめ
少しながくなりましたが、結局のところ本当の過度な糖質制限というのはすでにケトジェニックダイエットやアトキンスダイエット、あるいはスーパー糖質制限という名前で実際に多くの人が行っていることだったのです。
知識のない人間が声高に叫んでいる過度な糖質制限というのはただの絶食状態をそう呼んでいるだけで、ただのたちの悪いレッテル貼りにしかすぎません。
そんなに危ないものであれば糖質制限はてんかんの治療食として採用されるはずがありませんし、つい最近まで糖質がほぼ0の生活を送っていたイヌイットの人達は絶滅しているはずです。
どうもそのあたりの現実が見えていないというか、訳が分からずにとりあえず危ないといっておけばいいみたいな人が多いような気がします。
脳は糖質しかエネルギーに出来ないという人とかですね…それがほんまやったら人類絶滅してるっちゅうねん…
ということで糖質制限は全然OK!! むしろ変なところで糖質を摂っていないか注意しないといけないくらいです。
皆さんは安心して糖質制限に取り組んでOKなのでどんどんやっていきましょう!
それでは‼