糖尿病で起きる合併症

 

こんにちは。

今日は糖尿病が原因で起きる合併症についてお話ししていきたいと思います。

糖尿病が起こす様々な合併症

 糖化や血糖値スパイクと同じく、糖尿病自体はのどが渇いたり、おしっこの回数が増えたりとそこまで重大な症状は起きません。

 大事なのは糖尿病になってからの合併症です。

簡単に言えば糖尿病とは白血病に近いものがあると言えます。

 それ単体に限って話をすればそこまで重大なことにはなりませんが、それが原因となり、体の様々な箇所に悪影響が及びます。

 白血病であれば免疫不全というだけであって、それ単体で見れば特に問題はありませんが、当たり前の話ですが外部からの病原体に対しての防御力がなくなります。

 たとえて言うならば

何も服を着ていない状態で冬山にいるようなもの

ですね。

服を着ていないという状態だけを見れば何も問題はありません。

ですがそのまま冬山にいれば当然凍えてしまい、最後には死んでしまいます。

 糖尿病も同じく、血管がもろくなる、血液がドロドロになってしまう、という悪影響が起きやすい状況に陥っていると思っていただければいいのではないかと思います。

では、糖尿病になることでどのような合併症が起きるのでしょうか。

糖尿病の合併症

糖尿病の合併症の中で代表的なものには以下のようなものがあります

  • 糖尿病網膜症
  • 糖尿病腎症
  • 糖尿病神経障害

 これらは「3大合併症」ともいわれており、また細い血管が原因で起こることから「細小血管症」とも言われています。

それぞれ説明していきます。

糖尿病網膜症

 目が見えなくなります。

いわゆる失明するというやつですね。

 いきなりではありませんが、徐々に目のかすみなどから始まり、最終的には完全に目が見えなくなってしまいます。

非常にわかりやすくて無茶苦茶怖い症状だと思います。

実は成人後の失明原因の1位なのは知っていましたか?

この糖尿病網膜症が原因で毎年3000人以上の方が失明してしまっています

 年を取ってからある日、目が見えなくなる恐怖は私には想像することはできません。

 ですがかなりの恐怖であることは予想できます。

 私の父がそうでしたから。

 目が見えなくなることによる周囲の認知の低下、

自分が今どこにいるのか、

周りに誰がいて何があるのか、

今何時で朝なのか夜なのか、

全部わからなくなります。

皆さんはいきなり目隠しをされてまともに生活できますか?

 若い方なら周りの音や記憶を頼りに活動もできるでしょうが、高齢者は脳の動きも鈍くなっているので、そのような急激な変化についていくことは困難です。

そして何より怖いのはもう絶対に二度と目に光は戻らないということです。

失明した眼球は二度と修復することはできません。

これは脳も同じです。

 糖尿病網膜症の原因ですが、網膜にある細かい血管がドロドロの血液によって詰まって壊死したり、出血してしまうことにあります。

 こうならないためには血液がサラサラにする、つまり血糖値を下げる他ありません。

糖尿病腎症

 次は腎臓の障害です。

 原因しては腎臓の中にある糸球体(しきゅうたい)という細い血管の集まりで血液のろ過が行われるのですが、高血糖状態が長く続くと糸球体の一部、あるいは全部が傷つけられ、機能不全に陥ってしまいます。

要するに腎臓が過労死するということです。

 お酒をよく飲む人に「休肝日」といって肝臓を休ませる日を作りましょう、というような啓蒙活動がよくされていますが、腎臓も同じように働きすぎると徐々に疲れ切ってしまい、本来のパフォーマンスが発揮できなくなってしまいます。

 最終的に腎不全に陥ってしまい、人工透析に頼ることになります。

人工透析をしている患者さんの実に4割はこの糖尿病腎症の患者さんということです。

これは人工透析の患者の割合で1位です。

 糖尿病腎症は肝臓などの疾患と同じように自覚症状がほとんどありません。

早期、中期、後期と段階がわかれますが、後期になってようやくむくみが感じられる程度です。

ただし、尿たんぱくが徐々に増えてくるので血液検査や定期的な健康診断をしたときに尿たんぱくの量が多いと指摘された場合、腎症を疑ってみたほうがいいでしょう。

 対処方法は網膜症と同じく血糖値のコントロールと血圧のコントロールです。

糖尿病神経障害

 最後は末梢神経が壊死してしまうことによる体の様々な場所で起こる神経障害です。

 これに関しては場所や症状が限定されていません。

 壊死した神経の場所によっておこる症状も変わります。

代表的なものとしては

  • 手足がしびれる
  • けがをしても痛くない(感覚のマヒ)
  • 原因不明の冷感(寒い)

などがあります。

他には便秘や勃起不全、異常な発汗やたちくらみなど。

 重症化すると歩けなくなったり、けがをした部分が壊死したりして手足の切断につながることもあります。

 私の父は右の腰に力が入らなくなってしまい、常に右の脇を締めていないと経っていることすら困難になりました。

 糖尿病患者の40%ほどが何かしらの神経障害を患っているといわれています。

 しかしながらこの神経障害が一番自覚症状を得やすく、初期対応がしやすい症状とも言えます。

 限定はされないとはいいましたが、一番出るのはやはり手足のしびれ、そして冷感です。

 特に手足のしびれは非常にわかりやすい症状で、脳梗塞の可能性も考えられるため、ほんのすこしでもしびれを感じた場合は早急に診断を受けてください。

まとめ

いかがだったでしょうか。

私の父はおそらくすべてかかっていたと思います。

少なくとも私が見ていた中では網膜症と神経障害は起きていました。

完全な私見ですが、一番怖いのはやはりダントツで網膜症だと思います。

何故かというと感覚の遮断と情報の遮断の2つが一度に来るからです。

 先ほども書いた自分がどこにいるのかわからなくなる、周りに誰がいるのか、何があるのかわからなくなるなど、今まで見えていた景色がなくなるだけでほとんどのことが分からなくなります。

 そうなると脳は急激にしぼんでいきます。

 これは糖尿病とは関係ありませんが脳も筋肉と同じで働かせないと徐々に機能が落ちて行ってしまいます。

後は負の連鎖です。

脳が動かない、体も動かない、代謝が落ちる、食事量も減る、これらがぐるぐる回って最後は寝たきりの状態になり、ゆっくりと死に向かいます。

3大合併症の中で自覚できるのは神経障害くらいです。

ですのでしびれを感じたらすぐに精密検査を受けてください。

皆さんが糖尿病で不幸にならないことを祈っています。

本日もご覧いただきありがとうございました。

  • この記事を書いた人

bisha

ダイエットにちょっと詳しい人。 過去にレコーディングダイエットで10キロ、糖質制限ダイエットで10キロやせた経験あり。 主にダイエットに役に立つ情報をお届けしていきます。

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