【本当なら】糖質制限で心臓が苦しくなる?心室細動のリスクも上昇?それって本当?【やばいけど】

こんにちは。

 

今日は二つの別のサイトで似たような記事を見かけましたので、

 

それについての考察です。

 

まずはYahoo知恵袋から

「知恵袋」の画像検索結果

 最初に見つけたのはこの記事、さっと流します。

 

 なんとこの方糖質制限をしていると胸が苦しくなりってしまうということなのです。

 

 ちょっと見てみましょう、以下引用。

 

糖質制限ダイエットで心臓が苦しくなります。

朝にサトウのごはんを300g食べて、昼、夜は糖質を抜いていました。
午後くらいから心臓が締め付けられるような苦しさを感じます。

これは糖質制限の弊害でしょうか。

ちなみにベンチプレス等しておる人より筋肉はかなり多いです。
筋肉で糖質が消費されて心臓のエネルギーが不足しえしまっているのでしょうか。
本日から昼もサトウのごはんを食べるようにし、非常食としてプロテインバーを食べてます

 

 おおおおおおーーーーーーーーーーーいいいいいいい!!!!

 

 どこが糖質制限やねん!(^_^;)

 

 朝にごはん300ℊ食べてって・・・昼夜は糖質抜いてますけどって、それ糖質制限っていわないです……(言わないこともないことはないけど…)

 

 それに午後くらいから心臓が締め付けられるって書いてますけど、それって朝にご飯食べてから数時間後の話ですよね。

 

 その場合普通に体の中にグリコーゲンも糖質も残っていますから、糖質制限とはまったく関係ありません。

 

 まだ朝起きた時、とか夜寝てるときに、とかなら糖質を少し断ってから起きていますから、可能性としては非常に薄いにしてもまだ一考の価値はあります。

 

 しかし、朝に300ℊご飯を食べて午後に苦しくなるって・・・・

 

 どんだけ糖質制限に悪いイメージを抱いてるんですか・・・・(;゚Д゚)

 

 これの回答としては

 

あなたの胸の痛みは糖質制限とまったく関係ない、でも何かしら異常は起きているようだから呼吸器科か心臓外科にでもいってMRI取ってきてね

 

です。

 

中山大学での研究による心室細動リスクの上昇

「研究 素材」の画像検索結果

 では次です、こちらはちょっと真面目に。

 

 中国の中山大学での研究にて、糖質摂取量が低い群は高い群、適切な群に比べて心室細動リスクが約2割高かったというもの。

 

以下ソース

「糖質制限食」に意外な盲点 心房細動リスクが上昇 脱水や炎症が原因か

長いので飛ばしてOKです。

減量に人気の糖質制限食にはさまざまな種類があるが、糖質制限を続けていると心房細動を発症するリスクが上昇する可能性があることが、中山大学(Sun Yat-Sen University、中国)のXiaodong Zhuang氏らが実施した研究から明らかになった。研究結果は、米国心臓病学会(ACC 2019、3月16〜18日、米ニューオーリンズ)で発表される。 心房細動は不整脈の一種で、健康な人では心臓は規則正しいリズムで拍動するのに対し、心房細動患者では時々震えるように拍動する。心房細動があると心臓のポンプ機能が低下するため、心臓の中に血液が滞留し、血栓ができやすい状態になる。米国心臓協会(AHA)によれば、この血栓が脳に運ばれると脳梗塞を起こす可能性もあるという。 この研究は、米国立衛生研究所(NIH)が地域住民を対象にアテローム性動脈硬化症リスクを検討した「ARIC(Atherosclerosis Risk in Communities)」研究と呼ばれる観察研究のデータを用いたもの。研究開始時点で心房細動がなかった男女約1万4,000人を対象に、1985年から20年以上にわたり追跡したデータを分析した。平均で22年間の追跡期間中に約1,900人が心房細動を発症した。 食物摂取頻度調査票への回答に基づき、参加者を(1)糖質制限群(1日当たりのカロリー摂取量に占める糖質の割合が45%未満)、(2)糖質を適度に摂取する群(同45〜52%)、(3)糖質を豊富に摂取する群(同52%超)に分けて分析した。 その結果、糖質制限群では、糖質を適度に摂取する群と比べて心房細動リスクは18%高く、糖質を豊富に摂取する群と比べてそのリスクは16%高いことが分かった。こうした関連は、糖質の代わりに摂取したタンパク質や脂質の種類に関係なく認められたという。 今回の研究には関与していない米ノースウェル・ヘルスのLaurence Epstein氏は「何事も極端に行うのは良くない。糖質の摂取量は多すぎても少なすぎても健康に悪影響をもたらす」と強調する。 Zhuang氏らの研究では、これらの因果関係が証明されたわけではないが、Epstein氏は糖質制限食が健康に悪影響をもたらす複数の要因を挙げている。その一つとして、糖質を制限すると体内の水分が排出されて短期間で減量できるが、同時に脱水状態にも陥りやすく、これが心房細動を引き起こす可能性があるという。また、糖質制限食は電解質異常をもたらし、心臓の拍動リズムにも影響する可能性があるとしている。 一方、Zhuang氏らは、糖質制限食を取り入れている人たちでは、炎症の抑制に働くとみられる野菜や果物、穀類の摂取量が少ない傾向にあることを指摘し、「こうした人たちでは、心房細動に関与する炎症レベルが高いのではないか」と推測している。なお、Epstein氏は「糖質制限を行っていた理由も重要だ」とし、糖尿病は心房細動のリスク因子であるが、糖尿病患者は血糖コントロールのために糖質制限を行っている可能性があると説明している。 米ニューヨーク大学ランゴン・ヘルスの栄養士であるSamantha Heller氏も、極端な食事法は深刻な健康状態を招くと強調する。「健康的な生活には、果物やデンプン質ではない野菜、全粒穀物、ナッツ類などで構成されたバランスの取れた食事が必要だ」と話している。なお、学会発表された研究は通常、査読を受けて医学誌に掲載されるまでは予備的なものとみなされる。

 

まとめると

 

  • 1万4千人を対象に20年の追跡調査
  • 心室細動を起こした人は1900人
  • 糖質摂取量を3つのグループに分けて調査
    • 糖質が低い群(一日のカロリーの45%未満)
    • 糖質摂取量が適切な群(一日のカロリーの45~52%)
    • 糖質が多い群(一日のカロリーの52%以上)
  • 低い群は、適切な群より18%、多い群より16%心室細動を起こした人の割合が多かった

 

というものです。

 

この結果についてのコメントとして

 

  • 水分が抜けるために脱水症状が起きる
  • 電解質異常が起きて心室細動リスクが高まるのではないか
  • 炎症を抑える野菜を摂らないために心室細動リスクが高まるのではないか

 

といった意見が専門家から出ています。

 

 はい、これについてもちょっと言いたいことはあります。

 

と言っても真っ向からの否定というわけではありません、これはこれで一考の価値はあるのではと思います。

 

 ただし、まず糖質群の分け方が雑。

 

 ご存知だとは思いますが、糖質制限の場合、

 

1日のカロリーのうち糖質の摂取量は15~20%以下です。

 

 例えばスーパー糖質制限の場合一日の糖質は60ℊまで、カロリーで言うと240kcalです。

 

 平均した1日のカロリーは大体1500~2000kcalですから、

 

1500kcalの方の場合は16%

(240÷1500=16)

 

2000kcalの方の場合は12%ほどになります。

(240÷2000=12)

 

ちょうど15%前後に収まっていますよね。

 

 ですので、もし糖質制限をすることによって心室細動リスクが高まるのではないか、という仮説を立て、その検証をしたいのであれば、

 

 もっと細かく、例えば10%や15%刻みくらい、理想を言えば5%刻みくらいににしないと本当に糖質の制限が心室細動リスクとの関連があるのかははっきりとは言えないのではないかと思います。

 

 これをして、糖質摂取量が低くなればなるほどに心室細動が起きている人の割合が高くなっているのであれば相関性ははっきりと認められることになります。

 

 ただ、今回は45%、45%~52%、52%以上とかなりざっくりとした切り分け方しかしていないためにせっかく20年かけて摂ったデータが有効に扱われないのでは? と心配になります。

 

 次に専門家の意見。

 

 脱水症状に関しては、少しずれている気がします。

 というのも、糖質制限をして水分がガッと抜けるのは、初期のころ。

 

 体からグリコーゲンがなくなり、それに伴って水分も抜けていき、体重も落ちますよというものです。

糖質を45%も摂っていれば水分が抜けるほどにグリコーゲンもなくなりませんからこの指摘は的外れといえます。

 

 電解質異常についても同様。

電解質異常での心室細動が起きるケースはカリウムが少なすぎる、または多すぎるときに起きることがあります。

 

 ただ、正しく糖質制限においてそのようなケースは見られませんから、この指摘も間違っているといえます。

あるとすれば糖質制限とカロリー制限を併用して行ってしまうことによる間違った糖質制限を行った場合に起こりえます。

 

 その場合ミネラルが不足しがちになりますから、サプリメントでのミネラル補給が必要になります。

ただ、これは糖質制限に限ったことではありませんので、糖質制限での、という言い方には当てはまらないでしょう。

 

 最後の炎症を防ぐ野菜、これについてはどの野菜かが具体的に示されていないため、私はコメントできません。ただ、そこまで関連性はないと思いますが、3つの指摘のうちでは一番考慮できるものではないかと思います。

 

まとめ

 

 

 はっきりとまだ答えとしては出ていない話ですが、おそらく糖質制限での心室細動リスクにおいて考えられるのは一番はカリウムの不足だと思います。

 

 ただ、これが難しく、多くても少なくてもダメです。

 

 高カリウム血症、低カリウム血症、どちらであっても、心室細動リスクは発生しますから、ちょうどいいところを維持しなければなりません。

 

 ただ、これは糖質制限をしていてもしていなくても同じことです。

先ほども書きましたが、糖質制限ならではのリスクという言い方には当てはまりませんね。

 

ちなみに低カリウム血症の軽めの症状としては、

  • 足がつる
  • イライラ
  • 睡眠不足
  • 疲労

などがありますから、そのあたりを目安に一度カリウムを摂ってもいいかもしれません。

 

 といっても不整脈や心室細動なんてものは普通は起きませんから、家族にそういった方がいた方以外は基本は心配しなくてもいいものです。

 

皆さんの糖質制限がうまくいきますように

 

本日もご覧いただきありがとうございました。

  • この記事を書いた人

bisha

ダイエットにちょっと詳しい人。 過去にレコーディングダイエットで10キロ、糖質制限ダイエットで10キロやせた経験あり。 主にダイエットに役に立つ情報をお届けしていきます。

-糖質制限, 糖質制限についての豆知識・雑学