こんにちは。
今日は一部の糖質制限否定派にある、
糖質って昔はもっととってたから摂っても大丈夫なんだよ!
という主張に対して反論をしたいかなと思います。
簡単ですので少しお付き合いを。
早速みていきましょう。
昭和の人達は一日の8割を糖質で賄っていた?
はい、ということでさっそくその主張の中身を見てみると、
- 昭和の人達なんかは食事の内訳を見てみると8割を糖質が占めている。
- 現代人よりも糖質量が低いのに糖尿病などにはなっていなかった。
- なので糖質を摂る、摂らないはあまり関係がない。
といった主張です。
確かに以下のように明治から第二次世界大戦前までは糖質がメインの食事だったようです。
https://www.mealtime.jp/shokublog/naohashi/2013/05/post-150.html
明治維新から第二次大戦前までの家庭の食事は、ご飯が主であり、副食は野菜、大豆、魚の一汁二菜の和食であった。日本食の栄養改善は明治維新に始まったというものの、実質的に家庭の日常食に大きな変化が起きたのは戦後のことである。
明治になってからでも収入の少ない家庭では、朝は味噌汁と漬物、昼はめざし、煮豆、福神漬け、夜はがんもどきの煮つけ という粗末なおかずでご飯を食べていた。製紙工場で働く女工さんの食事は一日四合のご飯、おかずは朝夕は味噌汁と漬物だけ、昼は野菜の煮物であった。乾鯵、塩鮭やなまり節などが食べられるのは月に七-八回であった
大正、昭和前期になると副食が少し豊富になり、都会の家庭では朝が味噌汁、納豆、つくだ煮、漬物、昼は塩鮭、野菜の煮物、漬物、夕食には鯖の味噌煮、切り干し大根と油揚げの煮物、漬物、時にはコロッケ、トンカツ、カレーライスを食べるようになった。しかし、農村では明治のころとさして変わらぬ自給自足の食生活を続けていて、麦飯と味噌汁、漬物、野菜の煮物が主で、塩鮭や乾し魚を食べるのは月に数回であった。
この人たちの提示する糖尿病への対策は糖尿病学会と同じく「バランスの摂れた食事」です。
それはまあいいとして、では本当に現代よりも昔の人達の方が糖質が多い生活を送っていたので、糖質を気にしても仕方がないというのは本当でしょうか。
答えはもちろんNO、です。
運動量が全然違う
ここから反論ですが、まず現代人と昭和の人達とで決定的に違うところがあります。
それは運動量。
車、電車、飛行機などの移動手段もなく、連絡手段も手紙しかありませんでした。
子供の娯楽も今のようにスマホ、ゲーム、TVなども全くなく、本を読むか外で遊ぶかしかありません。
そのため摂取エネルギーが同じであっても消費カロリーが格段に違うのです。
摂取カロリーを明治時代にまでさかのぼったデータは現状見つかりませんでしたが、子供体力テストの結果が如実に落ちていることを示すデータはあります。
以下の図は持久走の成績の比較表です。
昭和45年度の方がどの年齢でも総じて成績がよく、12歳では20秒近くタイムが変わっています。
だから何だと言われるかもしれませんが、体力がないということは普段それだけ体を動かしていないということ。
そしてそれは子供だけではなく、一緒に暮らしている大人も同じことになるということは容易に想像がつくでしょう。
そもそも貧しかった
次に食事内容そのものについても一考する必要があります。
それは何故かというと、糖質を8割摂る必要があったのではなくて、摂らざるを得なかったということです。
実は先ほど紹介した記事には続きがあります。
このような食事であるから、カロリーは2100キロカロリー程度を確保できていたが、その80%は米、麦、芋、大豆から摂っていた。動物性たんぱくや脂肪の摂取が少なく、栄養素のバランスが悪いために国民の体格は貧弱で、栄養不良による感染症が多く、平均寿命は男性が45歳、女性47歳であった。
ということですね。
つまり、貧しくてめざしや煮豆、漬物などの安い食材がしかも少量しか用意できないため、量があり、腹持ちもする米を一杯食べていたというのが真実です。
そのため動物性の脂質、たんぱく質音摂取量が少なく体格も不十分に育ち、寿命もとても短いものでした。
私なら後10年しか寿命がありません( ̄▽ ̄;)
ですので、昔の人達は糖質を一杯食べてたよ、っていう主張はその背景にある事情を何も鑑みずに都合のいいところだけを切り取ったものにすぎない、というのが最終的な私の反論です。
そもそも議論にならないんですよね(^_^;)
前提条件が違いすぎますから。
結局は食べすぎ、動かなさすぎ
このことについてじゃあお前はどう思うんだ?
と言われると、私は逆に糖質の摂取量が下がっているように見えるけど実質は下がっていない、というのが結論かなと。
それは清涼飲料水の存在や精製されすぎた糖質のせいで血糖値スパイクが起きやすく、そのせいで肥満の誘発につながり、糖尿病になりやすい環境が整っているのではと思います。
それに加えて運動量の低下による体力の落ち込み、消費カロリーの低下が拍車をかけているのではと思います。
ですので糖質を制限することはやはり大事だと思いますし、糖尿病に糖質摂取量、糖質の質が重要な要素になっていることは疑いようもないことだと思います。
糖尿病、あるいはそれにつながる肥満についてはまずは糖質を抑えた食事療法、そして出来うるなら運動療法も取り入れること、これが肝要なのではないかと感じでいます。
まとめ
そういえば糖質制限否定派の森谷教授もオランウータンはその摂取カロリーをほとんど果実、つまり糖質で補っているということを言っていました。
ですが、以前取り上げた通り、動物も食の環境、運動の環境が変わると容易に糖尿病になってしまうものなのです。
皮肉なことに森谷教授の発言が糖質制限をするべき根拠を裏付けてしまっています。
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糖質を昔の人は摂っていたって言ってもその内容をしっかりと精査すればその主張が微妙なものだということはすぐにわかります。
ただ、反対したいがためにそういうことを言っているとすぐにぼろが出てしまうのではないかと思います。
私もお寿司が好きですので糖質自体を否定はしませんが、糖質過多の生活、糖尿病についてはしっかりと意識していきたいと思っています。
皆さんの糖質制限がうまくいきますように。
本日もご覧いただきありがとうございました。