こんにちは。
ビタミンの基礎知識、今日はビタミンB12になります。
ビタミンB12とは? 役割は?
では、ビタミンB12ですが、分類としては水溶性ビタミンになります。
ですので、過剰摂取のリスクはありません。
また、ビタミンB12は一つだけではなく、コバルトを含むビタミンの総称で、
- ヒドロキソコバラミン
- アデノシルコバラミン
- メチルコバラミン
- シアノコバラミン
- スルフィトコバラミン
などの物質を総称して言います。
一般的にはコバラミンとひとくくりにされることが多いようです。
ビタミンB12を多く含む食材は動物性の食品に多く、特に貝類や内臓に多くふくまれ、植物性食品にはほとんど含まれません。
ビタミンB12を多く含む食材
- 干しのり
- あさり
- しじみ
- 牡蠣
- 鶏レバー
- 牛レバー
ビタミンB12の役割としては
- 正常な赤血球の生成
- DNA合成と調整
- 脂肪酸の合成とエネルギー産生
- 神経機能の維持
などがあり、特に大事なものとされるのは正常な赤血球をつくることになります。
一日に必要な量は2.0㎍(マイクログラム)とされています。
性別 | 男性 | 女性 | ||||
---|---|---|---|---|---|---|
年齢等 | 推定平均必要量 | 推奨量 | 目安量 | 推定平均必要量 | 推奨量 | 目安量 |
0~5(月) | - | - | 0.4 | - | - | 0.4 |
6~11(月) | - | - | 0.5 | - | - | 0.5 |
1~2(歳) | 0.7 | 0.9 | - | 0.7 | 0.9 | - |
3~5(歳) | 0.8 | 1.0 | - | 0.8 | 1.0 | - |
6~7(歳) | 1.0 | 1.3 | - | 1.0 | 1.3 | - |
8~9(歳) | 1.2 | 1.5 | - | 1.2 | 1.5 | - |
10~11(歳) | 1.5 | 1.8 | - | 1.5 | 1.8 | - |
12~14(歳) | 1.9 | 2.3 | - | 1.9 | 2.3 | - |
15~17(歳) | 2.1 | 2.5 | - | 2.1 | 2.5 | - |
18~29(歳) | 2.0 | 2.4 | - | 2.0 | 2.4 | - |
30~49(歳) | 2.0 | 2.4 | - | 2.0 | 2.4 | - |
50~69(歳) | 2.0 | 2.4 | - | 2.0 | 2.4 | - |
70以上(歳) | 2.0 | 2.4 | - | 2.0 | 2.4 | - |
妊婦(付加量) | +0.3 | +0.4 | - | |||
授乳婦(付加量) | +0.7 | +0.8 | - |
ビタミンB12が不足した際の症状
ビタミンB12が不足すると以下のような症状が起きます。
- 悪性貧血
- 巨赤芽球性貧血(きょせきがきゅうせいひんけつ)
- 神経性の症状(手足のしびれ、歩行困難、記憶喪失、見当識障害、うつなど)
- 舌の痛み、食欲喪失、および便秘
赤血球の生成に関わっていることからビタミンB12が不足していると、正常な赤血球が作られなくなってしまいます。
巨赤芽球というのは、赤血球になる前の赤芽球という血液細胞がうまく分裂、成熟できずに大きくなりすぎてしまう現象を指します。
この状態になると、赤芽球は赤血球になる前に崩壊してしまい、結果として貧血の原因になってしまうのです。
また、神経機能の維持にも関わっていることから、不足すると手足のしびれやうつ、あるいは便秘などにもなりますので、不足には要注意です。
うつ病患者の30%はビタミンB12不足だったという研究もあり、ビタミンB12は精神的な健康の維持にも不可欠と言えます。
ただ、普通の人はビタミンB12が不足することはありません。
平均的なビタミンB12の摂取量はおよそ5~6㎍とされていますから、必要量の3倍は摂れています。
ですので基本的には何も考えなくてもビタミンB12は不足することはありません。
ただ、以下に挙げる方は注意が必要となります。
ビタミンB12が不足する心配がある人
ビタミンB12が不足する可能性がある人は以下のような方がいます。
- 菜食主義者
- 高齢者
- 胃切除を行った人
菜食主義者の方はビタミンB12の不足が懸念されます。
ビタミンB12は動物性の食品からしか摂れません。そのため肉や魚介類を食べないようにしているとビタミンB12が不足する可能性が大いにあります。
特にヴィーガンと呼ばれる、より厳格に菜食主義を貫いている方は要注意です。
また、高齢者や胃切除を行った人は胃酸の分泌量が足りずにビタミンB12を食べ物から引き離す作業がうまくいきません。
そのため、食品を摂ってもそれにふくまれるビタミンB12がうまく吸収できず、慢性的なビタミンB12不足となるのです。
さらにいうと高齢者は腸の活動も低下しています。
ビタミンB12をうまく吸収するためには、胃、小腸、すい臓のどれもが正常に活動していないとうまくいかず、高齢者になるにつれてそれら臓器の活動も低下してしまうため、サプリメントでの補給をした方がいいでしょう。
ライナス・ポーリング研究所では50歳以上の高齢者は100~400μg/日のビタミンB12の補給をすることを推奨しています。
ビタミンB12を過剰摂取した際の症状
ビタミンB12についは過剰摂取による健康被害の報告はありません。
短期的な超大量摂取や、長期間に渡る大量摂取による健康被害などもないため、不足が心配な方はサプリメントで多く摂っても心配はないのでしっかり摂るようにしてください。
まとめ
では、ビタミンB12についてのまとめになります。
分類 | 水溶性ビタミン |
体の中の役割 |
|
一日の推奨量(成人) | 2.0㎍(マイクログラム) |
一日の上限量(成人) | 特になし |
不足した際の症状 |
|
過剰摂取にした際の症状 |
特になし |
備考 | 菜食主義者、高齢者は要注意! |
ビタミンB12というものをこれまでに意識したことはほとんどありませんでした。
ただ、かなり大事なものであるということもわかったのでとても勉強になりました。
うつ病にも関係しているなど昨日まで全然知りませんでした。
不足することはありませんが、高齢者の方はご注意ください。
皆さんが健康でありますように。
本日もご覧いただきありがとうございました。
12/09/2019 09:04:08