【銅との拮抗作用】あなたに教えたいモリブデンの基礎知識【痛風様症状】

こんにちは。

 

あなたに教えたいミネラルの基礎知識、今日はモリブデンです。

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モリブデンとは? 役割は?

 モリブデンは微量ミネラルの一種で、これはドイツ語になります。

 

 名前の由来は古代ギリシャ語で鉛を意味する molybdos(モリブドス) に由来します。

 

 人体におよそ体重1㎏当たり、約0.1㎎存在すると考えられていて、主に肝臓と腎臓、そして骨や皮膚に多く存在しています。

 

 特徴としては同じ微量ミネラルである銅と拮抗作用があるというところ。

 

 拮抗作用とはお互いにお互いの効果を打ち消してしまう作用のことを言い、モリブデンと銅の場合、どちらかを過剰に摂りすぎたり、欠乏しすぎてしまうともう一方に逆のことが起こってしまします

 

 モリブデンが不足すると銅過剰の原因になり、モリブデンを過剰摂取すると銅の不足が起きるというようなことが起きるのです。

モリブデンの役割

モリブデンの役割は以下のようなものがあります。

  • 糖質、脂質の代謝
  • プリン体の尿酸変換
  • 造血作用
  • 酸化酵素(オキシターゼ)の構成成分となるキサンチンオキシターゼ、アルデヒドオキシターゼ、亜硫酸オキシターゼの構成成分

 

 モリブデンは鉄分の働きを高め、造血に関わる作用があることから、「血のミネラル」とも言われています。

 

 また、脂質の代謝や糖質の代謝もあり、プリン体を尿酸に変換してくれる作用などもあり、生活の補助としての役割が大きいといえます。

 

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モリブデンの必要量、モリブデンが豊富な食材

 モリブデンが一日に必要な量はおよそ25~30㎍(マイクログラム)

モリブデンの食事摂取基準(㎍/日)2)
性別男性女性
年齢等推定平均必要量推奨量目安量耐容上限量推定平均必要量推奨量目安量耐容上限量
0~5(月)22
6~11(月)1010
1~2(歳)
3~5(歳)
6~7(歳)
8~9(歳)
10~11(歳)
12~14(歳)
15~17(歳)
18~29(歳)20255502020450
30~49(歳)25305502025450
50~69(歳)20255502025450
70以上(歳)20255502020450
妊婦(付加量) 
授乳婦(付加量)+3+3

 

 平均したモリブデンの摂取量なのですが、残念ながら国民健康・栄養調査の項目に入ってないため、現状ではデータがありません。

 

 モリブデンを豊富に含む食品としては動物性食品ではレバー、植物性食品は、穀類、豆類、種実類に多く含まれます。

 

モリブデンが不足した際の症状

 モリブデンが不足した際に考えられる症状は以下のようなものがあります。

  • 頻脈
  • 頭痛
  • 夜盲症
  • 神経障害
  • 成長障害
  • 食道ガンリスク

 がんに関しては、土壌中のモリブデン濃度が低い地域では、食道がんの発生率が高いという報告もあることから、逆説的にがん予防の効果もあるのではないかとされているためです。

 

 モリブデンはごく必要量がごく少量で、少しの食事で賄えてしまうことから基本的に不足する可能性はありません。

 

 よほど驚くほどの偏った食事を摂る、もしくは先ほども書いた通り銅を多く摂りすぎたりした際の拮抗作用が崩れるくらいのことしか考えられませんから、日常生活では無視してもOKです。

 

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モリブデンを過剰摂取した際の症状

 モリブデンを過剰摂取すると以下のようなことが考えられます。

急性中毒

  • 胃腸障害
  • 昏睡
  • 心不全

慢性中毒

  • 痛風様症状
  • 銅の阻害

 

 痛風様症状とはまったくそのままの意味で、痛風ではありませんが、痛風と同じような症状が起きることを指します。

 

 原因はモリブデンのプリン体の分解にあり、プリン体を分解すると尿酸に変換されます。

そのため、モリブデンを摂りすぎると血中の尿酸濃度が上昇、痛風の時のような関節の痛みや高尿酸血症などの症状が起きるのです。

 

 また、モリブデンの過剰症を「モリブデノーシス (molybdenosis)」といい、人体ではありませんが牛による過剰症が報告されており、

コロラド州のモリブデンを多く含む土地の草を食べた牛が中毒した例がある。症状は、体重の低下・食欲減退・貧血・授乳不良・不妊・骨粗鬆症などである。

というように、不妊や骨粗しょう症の可能性があるとも指摘されています。

 

 ただし、モリブデンは過剰に摂取しても速やかに排泄されるため、あまり過剰症になることもありませんが、あまりに慢性的な過剰摂取を繰り返すと銅の不足が起きてしまいます。

 

 また、モリブデンが過剰でなくても銅の摂取量が極端に少なくなると、拮抗作用が崩れモリブデンが過剰になりうる可能性がありますので、銅とモリブデンはバランスよく摂ることが推奨されています。

 

まとめ

 それではモリブデンのまとめになります。

まとめ

分類微量ミネラル
体の中の役割
  • 糖質、脂質の代謝
  • プリン体の尿酸変換
  • 造血作用
  • 酸化酵素(オキシターゼ)の構成成分となるキサンチンオキシターゼ、アルデヒドオキシターゼ、亜硫酸オキシターゼの構成成分
一日の推奨量(成人)25~30㎍(マイクログラム)
一日の上限量(成人)なし
不足した際の症状
  • 頻脈
  • 頭痛
  • 夜盲症
  • 神経障害
  • 成長障害
  • 食道ガンリスク
過剰摂取にした際の症状
  • 急性中毒

    • 胃腸障害
    • 昏睡
    • 心不全

    慢性中毒

    • 痛風様症状
    • 銅の阻害

備考

  • 同じ微量ミネラルである銅との拮抗作用が確認されているため、どちらか一方が過剰、あるいは不足するともう一方のミネラルに逆のことが起きるため、同時にバランスよく取ることが必要。

 

  モリブデンを過剰になると痛風みたいな症状が出るというのは初めて知りました。

 

 こうして色々調べていくと、ビタミンやミネラルでも相互に助け合うものもあれば、逆に拮抗しあうものもあり、人体というものはなかなか面白いものだと実感します。

 

 モリブデンのサプリというものも一応あるみたいですが、わざわざ摂るほどのこともなく、また摂って過剰になった時のリスクの方が何となく大きい気がしますので、個人的には摂らなくてもいい、というか非推奨と言えます。

 

 大豆や穀類を多少摂っていれば賄えないことはありませんので、気になる方は少し豆類を多く摂るだけで大丈夫でしょう。

 

 皆さんが健康でありますように。

 

 本日もご覧いただきありがとうございました。

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