【肥満は】太ると甘いものが欲しくなるわけがマウス実験で分かった?【加速する】

こんにちは。

 

 太っている人と痩せている人、どちらも甘いものはお好きかとはおもいますが、傾向として実は太っている人の方が甘いものを好みやすい傾向にあるというのはご存知でしょうか?

 

 それは元々の食の嗜好として甘いものが好きだから太った、というのもあるでしょうが、それとは別に太るほどに甘いものが好きになっていく理由がわかりそうなのです。

 

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生理学研究所の実験のお話

 今回、10月8日に「Nature Communications」に掲載された実験データは、生理学研究所の中島健一朗准教授、傅欧研究員が、同研究所の吉村由美子教授の研究グループ、東京大学大学院農学生命科学研究科の三坂巧准教授の研究グループ、同研究科東原和成教授の研究グループと共同で行ったもの。

 

実験内容はマウスを使った実験で、

 

  • 空腹時の味覚の変化が起こるかを実験
  • 興奮性ニューロンと抑制性ニューロンをそれぞれ活性化させたときの味覚の変化を実験
  • 最後に様々なニューロンを抑制し、どのニューロンが味覚に変化をもたらすのかを実験

 

この3つの実験内容をしました。

 

空腹時の味覚の変化

 まず、マウスの脳の状態を空腹時の状態と同じように人工的に作り出しました。

 

 すると通常時よりも甘いエサをなめる頻度(リック数と呼びます)、苦いエサをなめる頻度、どちらも上がりました。

 

 このことから空腹時には脳が意図的に食べ物に対して妥協するように味覚の変化をもたらしていることがわかります。

 

 うまいとかまずいとかどうでもええから早よ飯食え! 食わんと死ぬぞ!

 

ということですね(^_^;)

 

 これは野生環境にいた原始の時代にエサが定期的に得られなかったときの名残で、空腹時には苦い食べ物、つまり腐りかけや本当は嫌いなものや苦手なものなど、感覚的に避けたいようなものでも食べるように脳が妥協してでも食事を促すようにできていると考えられます。

 

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興奮性ニューロンと抑制性ニューロンの比較

  次に興奮性ニューロンと抑制性ニューロンと呼ばれる異なる部位の活動を低下させてみました。

 

 この時、興奮性ニューロンが低下している時は空腹時と同じような味覚の変動が得られました。

 

 ですが、抑制性ニューロンが低下しているときにはこのような変化は得られませんでした。

 

 これによって興奮性ニューロンの活動が低下しているときの方が味覚が変わるという結果になりました。

 

ここはあまり大事ではないかもしれません。

 

色々な脳部位を抑制してみた結果

 そして最後の実験ですが、これが今回の実験の肝です。

 

最後に、外側視床下部の興奮性ニューロンもAgRPニューロンと同様、さまざまな脳部位に投射していることに注目し、各投射経路の活動をDREADDによりひとつずつ人為的に抑制することで味覚調節部位をさらに調べた。 その結果、不安中枢の1つである外側中隔核へ投射するニューロンを抑制すると、空腹時と同様に甘味への嗜好性が高まったが、苦味に関してはリック行動に変化がなかった。一方、嫌悪情報の応答部位である外側手綱核に投射するニューロンを抑制すると、苦味に対して感度が低下したが、甘味に関してはリック行動に大きな変化がなかった。 これらのことから、甘味と苦味は別々の経路で、それぞれの情報が伝えられていることが明らかになった。実際に、外側中隔核の活動は甘味摂取により抑制されるが、空腹時に甘味を摂取すると、その抑制がさらに強まる。一方、外側手綱核は苦味摂取により活性化するが、空腹時に苦味を摂取した場合には、活性化の程度が抑えられることも判明した。

 

 とあるように、脳の各投射経路の活動をDREADDという方法によりひとつずつ人為的に抑制することで味覚調節部位をさらに調べました。

 

その結果わかったことが

  • 不安中枢の1つのあるニューロンを抑制すると、甘味の変化は空腹時と同じように変化が見られたが、苦みに対しては変化がなかった。
  • 嫌悪情報の応答部位のニューロンを抑制すると、今度は苦みへの変化がみられ、甘味に対しての感度に変化が見られなかった

というこの2点。

 

 この2つが意味するところは下の図のように、甘味の感度を変化させる部位と苦みを変化させる部位は違っていて、別の経路で管理されているということです。

 

 これらのことから、甘味と苦味は別々の経路で、それぞれの情報が伝えられていることが明らかになった。実際に、外側中隔核の活動は甘味摂取により抑制されるが、空腹時に甘味を摂取すると、その抑制がさらに強まる。一方、外側手綱核は苦味摂取により活性化するが、空腹時に苦味を摂取した場合には、活性化の程度が抑えられることも判明した。

 

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肥満も同じような脳の活動になっている?

 

 空腹のときは甘味、苦みどちらともに感度の変化が表れましたが、不安中枢のニューロンでは甘味だけが、嫌悪情報のニューロンでは苦みだけがそれぞれ感度に変化が表れました。

 

 このことから、肥満になっている人には同じように脳の一部のニューロンの活動が低下しているために甘味に対しての感度が下がり、肥満になる以前よりも甘味を好むようになっているのではないかと考えられるのです。

 

 ただ、これは完全に解明されているわけではなく、今回はあくまでも一部のニューロンの活動が低下が味覚に対して変化をもたらす部位がわかったというまでのこと。

 

 これから研究が進み、肥満の人が甘味を好むようになる原因が突き止められれば、そこを何らかの方法で改善することによって、肥満の軽減、糖尿病リスクの低下に役立つかもしれませんね。

 

肥満になると、甘いものの嗜好が高まる一方、苦味など他の味に対する好みは変わらないことが知られているが、今回発見した視床下部を起点とした神経ネットワークに肥満が及ぼす影響を調べることで、その原因が明らかになる可能性がある。 また、このネットワークが不安・嫌悪など感情に関わる脳部位の活動を制御することを考慮すると、摂食時の生理状態(空腹・満腹など)により味の感じ方(美味しさ・不味さ)が変化するという現象の神経基盤だと考えられる。 「肥満になると、甘いものの嗜好が高まる一方、苦味など他の味に対する好みは変わらないことが知られている。しかし、その原因はよくわかっていない。今回発見した視床下部を起点とした神経ネットワークに肥満が及ぼす影響を調べることで、その原因が明らかになる可能性がある」と、研究グループは述べている。

まとめ

 いかがだったでしょうか。

 

 個人的にはかなり興味深い内容だったと思います。

 

 ちなみに今回の実験で使われた方法でオプトジェネティクスという方法がありますが、これは光遺伝学と訳されている注目の技術で光を使って脳の活性部位を調べたり、光を使って外部から脳の特定の部位を活性化させたりする技術のことです。

 

 脳を外部から操作するというと怖く感じるかもしれませんが、適切に使えば今回のように甘味を好むようになった人の脳を正常に戻したり、うつ病などの神経系の病気の医療にも役立つ可能性を秘めた技術です。

 

 今回の実験がもっとすすみ、脳のどの分野が人間の食の嗜好に影響を与えるかがわかれば、それを治療することも出来るようになるかもしれませんね。

 

 まあ、そもそも普段から食べすぎなければOKです(笑)

自戒を込めて・・・( ̄▽ ̄;)

 

 皆さんが健康でありますように。

 

本日もご覧いただきありがとうございました。

 

今回は以下のサイトの記事を参考にさせていただきました。

詳しく知りたい方はよかったら覗いてみてください。
http://dm-rg.net/news/2019/10/020196.html

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